UIST2010のサーフェース系論文
面白かったので短文で内容をまとめました。写真とかつけると分かりやすいんでしょうけど。論文タイトルは紹介記事や動画へのリンクになっています。
- Multitoe: High-precision interaction with back-projected floors based on high-resolution multi-touch input
- ついに床にまで…日常的に触れる平面全てがインタラクティブになる未来を思わせてくれる逸品でした。インパクト勝ち。発表時にすごい既視感があったんですが、何のことはない、Engadgetで4月に紹介されていたんですね。
- Enabling Beyond-Surface Interactions for Interactive Surface with An Invisible Projection
- マルチタッチディスプレイの可視光プロジェクタの投影面に赤外プロジェクタでマーカを重ねて投影、赤外カメラをつけたプロジェクタやモバイルデバイスを測位して適切なコンテンツを投影したり表示したりできるという研究。赤外プロジェクタでマーカを普通に投影するとタッチディスプレイとしての機能に問題が生じるので、背景差分を取って触っているところはマーカを投影しないようにするという工夫が面白いです。
- Combining Multiple Depth Cameras and Projectors for Interactions On, Above and Between Surfaces
- 複数のデプスカメラとプロジェクタを用いて壁やテーブルのような複数のサーフェス間のインタラクションを実現します。Kinectといい最近のMSはデプスカメラ大好きですね。本当はカメラがない位置に仮想カメラデバイスを作成して、その撮像を実カメラの情報から合成したうえでジェスチャ認識するところが面白いと思いました。カメラとサーフェスという組み合わせは鉄板になりつつあるようで。
- TeslaTouch: Electrovibration for Touch Surfaces
- 何というか、リンク貼るときに気付いたんですけど、またクリスさんの仕業でしたか。この人が絡むプロジェクトはたいてい面白いです。電気の力を使ってタッチパネル上の抵抗感を変えることによって、新たな触覚フィードバックを生む研究です。
- Madgets: Actuating Widgets on Interactive Tabletops
- Actuated Workbenchをマルチタッチディスプレイ上で実装し、Widgetのコンセプトを加えた研究。もにょもにょ動くので面白いですが、ハードウェア開発に手間かかってます。お疲れ様です。
ちなみに僕はなんちゃってサーフェース系の研究Surfboardをデモ発表しました。特別なハードウェアは要らないので、近日中にJava版のバイナリ配布予定です。
- 2010/10/30; 紹介動画をアップロードしたので追加しました。