arc の日記

はてなダイアリーから引っ越してきました。さらに新しい記事は https://junkato.jp/ja/blog/ で書いています。

UIST2010後のラボ訪問(New York, NY & Boston, MA, USA)

10月にUIST2010という学会へ参加したあと夜のNYを堪能したり現地の研究室をいくつか訪問したのですが、その記録を書き損ねていたので年内にまとめておきます。時が経つのが早い!

写真は撮ったもののうちごく一部しか載せていません。Picasa ウェブ アルバムにはColumbia UniversityUniversity of Massachusetts LowellMIT Media Labで撮った写真がもう少し多く載っています。

10月6日 学会終了

10月6日まではUISTに一緒に参加した先輩と同じ部屋に泊まっていたのですが、先輩が結婚式のため(おめでとうございます!)6日に帰国したので、6日の宿は一人でそれなりに安い値段で泊まれるところを探す必要がありました。一週間前くらいにネットで急ぎ探したところ、最初に見た日本人が経営している安宿が満杯だったので、一泊$45くらいのユースホステルHI New Yorkを予約しました。

写真左はユースホステルのベッド。他の人と相部屋で、一緒になったのはドイツ人カップルでした。なかなか気さくな人たちでよかった。ユースホステル初体験でどきどきしてたんですが、杞憂でした。真ん中はユースホステルの廊下。殺風景ですが必要十分といった感じ。シャワーはトイレと同じところに共用のがありました。右はユースホステル出たところの通りの写真。渡航中、おおむね天気がよくてよかったです。

なお、次の日訪問するColumbia Universityの研究室の博士課程学生は日本人でした。彼と事前に連絡を取っていたのですが、聞けばこの日の夜は偶然コロ大の日本人学生の集まりがあるとのこと。せっかくなのでお邪魔してきました。10人前後いたように思います。理論物理専攻の人以外はだいたい文系で、MBA取ろうとしてたり、政治家になろうとしてたり、官僚だったり…学生といっても色々でした。また、この会のあと夜のTimes Squareと近くの高級クラブに連れて行ってもらいました。

高級クラブといってもお酒を頼まなければお金はかからない良心的なところでした。プールがあったり、ビルの屋上でエンパイアステートビルが見えたり、なるほどさすがニューヨークぱねえと思いました。

クラブに行く前に腹ごしらえした日本食の萩。食べ終わりそうなときに撮ったので汚いです。日本の居酒屋メニューと大差ないものがでてきましたが、基本的に味が濃かったです。何でも醤油味というか。

10月7日 New York研究室訪問

Columbia UniversityのSteven Feiner研を訪問しました。Augmented Realityの始祖みたいな研究室です。前夜からお世話になっている博士課程の院生にキャンパス案内と研究紹介をしていただきました。また、僕の現在の研究テーマについて相談に乗ってもらいました。

この大学には同じ研究室の先輩である@etopirika5さんが留学しているので、その研究室も見てきました。左から、大学の建物、学生個々人に割り当てられる私書箱、先輩の机。どこを見てもリッチな匂いがしました。それもそのはず、学部生の年間授業料が500万円を下らないとか何とか…もちろん奨学金などの制度は整備されているようです。また、博士課程の学生は逆に給料をもらうのが普通とのこと。

同日駆け足でメトロポリタン美術館を訪問したりもしましたが、滞在時間30分未満…そのうちリベンジします。

この日の夜、夜行バスでBostonへ向かいました。なお、Bostonには学会中もお世話になった@etopirika5さんについてきていただきました。何から何までありがとうございます。海外一人旅はまだ慣れないのでとても心強かったです。

10月8日 Boston研究室訪問

早朝Bostonに着き、夜の宿泊先に荷物を預けたのち、州北部にあるUniversity of Massachusetts Lowellへ向かいました。Lowellは郊外なので、普通の地下鉄はなくCommuter rail(日本でいうところの通勤列車)を使いました。異様に空いてたんですけど経営大丈夫なんでしょうか。Lowell駅はのどかな田舎らしく、せわしない都会から離れた実感が湧いて少し安心できました。

この大学ではHuman-Robot Interactionで有名なHolly Yanco先生の研究室を訪問しました。先生は不在だったのですが、その場にいる学生にちょっと前に話題になったロボット操作用のマルチタッチインタフェースや古き良きボタンやジョイスティックでロボットを操作するデモを見せてもらいました。丁寧に解説してくれて助かりました。

ただ、ロボット操作用のマルチタッチインタフェースは僕が卒論と国際学会で似たようなものさらに進んだコンセプトのものを先行して発表しているのですが、言葉で紹介しても「ヘェ」というくらいで、のれんに腕押しで切なくなりました。動画見せてあげればよかったのかな。といいますか、訪問の少し前に発表された同研究室のサーベイ論文では僕の発表にリファレンスが飛んでたので知らないわけないんだけど…担当者不在ということだったのかな…もごもご。フルペーパーになっていれば少しは反応が違ったのかな、と悔しくもあり。精進します。

研究室訪問後、食堂でお昼ごはん。いかにもアメリカンな感じですが普通に美味しかったです。ケチャップやマスタードがタンクから出てくるのはやりすぎだと思うんだ。

その後、MIT Media LabのCamera Culture Lab(Ramesh Raskar教授)とLifelong Kindergarten(上田信客員教授)を訪ねました。それぞれ、光学をうまく使った技術と、教育用ツールキットのLEGOとの共同研究で著名な研究室です。前者は東工大からきている日本人留学生、後者は上田教授ご自身にご案内いただき、アメリカなのに日本語でのやり取りになりました。やっぱり日本語は楽ですね。

せっかくMedia Labに行ったのだから、と他の研究室の様子もアポ無しで覗いてきました。左はLifelong KindergartenのLEGOブロック棚。真ん中はPersonal Robots Groupの謎のオブジェ。右はTangible Media GroupのPingPongPlus。実動しているのは初めて見ました。アポ無しでもみんなけっこう気さくに質問に答えてくれて嬉しかったです。入学希望者だと思われたのかな?

ちなみに、途中NAISTの学生に会いました。自然言語処理の学会が云々と言っていたので、かの有名な(?)id:mamorukさんのお知り合いだと思うのですが、分かりません。

夜は、先輩の妹の友人宅(かなり遠い関係!)に泊めてもらって、9日の早朝日本に向けて発ちました。日本着は10日の午後でした。動いた距離や訪問先の数を考えるとけっこう強行日程でしたが、とても実りある訪問になりました。

  • 2011/1/14 追記; 写真がいくつかリンク切れになっているのを修正しました。あとMITで会った人たちは本当にmamorukさんの知り合いでした!なんか嬉しい。